2020年度上半期:ベーリンガーインゲルハイム、新型コロナウイルス感染症への取り組みを主軸としてグローバル事業活動を展開

和訳リリース,
  • 新型コロナウイルス感染症の世界的流行に対処し、食い止めるためのさまざまなイニシアチブに参加
  • 社員の安全を確保しながら、世界的な医薬品安定供給を堅持
  • 困難な市場環境下でも売上成長を達成-市況は引き続き変動が激しいと予測

報道関係者向け情報
このホームページでは、国内の報道関係者の方々を対象に、ベーリンガーインゲルハイムジャパングループ各社の情報ならびに関連情報をご提供しています。一般の方に対する情報提供を目的としたものではありませんのでご了承ください。

当プレスリリースについて
この資料は、ドイツのベーリンガーインゲルハイム(Boehringer Ingelheim GmbH)が8月3日に発表したプレスリリースをもとに日本語に翻訳したものです。なお、日本の法規制などの観点から一部、削除、改変または追記している部分があります。この資料の内容および解釈については英語のオリジナルが優先することをご了承ください。

2020年8月3日 ドイツ/インゲルハイム
ベーリンガーインゲルハイムは、2020年度上半期における新型コロナウイルス感染症の流行が社員、患者さん、社会に及ぼす影響を最小限に抑えるための包括的な措置を講じ、社員の健康と幸福を守るための対策を実施しました。

ベーリンガーインゲルハイム取締役会会長フベルトゥス・フォン・バウムバッハ(Hubertus von Baumbach)は、次のように述べています。「新型コロナウイルス感染症によって、これまでに多くの方が家族や大切な人を失い、数百万人が今も闘病しており、依然として大きな影響が生じています。この世界的流行によって生じた経済的・社会的影響は、過去に例がありません。当社は、人財、サイエンス、知識知見を結集し、ソリューションの発見に貢献していきます。製薬業界、学術界、NGO、および政府が協力して迅速に行動を起こし、すべての人のためのソリューションが見つかるものと確信しています」

新型コロナウイルス感染症の克服に向けたグローバル研究開発
ベーリンガーインゲルハイムは、新型コロナウイルス感染症に対する研究開発を継続的に強化しています。当社は、SARS-CoV-2に直接作用するモノクローナルウイルス中和抗体と低分子化合物に重点を置き、このウイルスに対する新薬の開発を進めています。さらに、ベーリンガーインゲルハイムは、SARS-CoV-2によって引き起こされる組織損傷に対処するために、既存の製品と候補薬品を転用することを目的として、臨床および前臨床パイプラインの見直しを行っています。また、新型コロナウイルス感染症に対するベーリンガーインゲルハイムの研究開発活動に加え、欧州連合(EU)の革新的医薬品イニシアチブ(IMI)が支援する欧州CARE Consortiumや、ビル&メリンダ・ゲイツ財団が設立したCOVID-19 Therapeutics Acceleratorなど、注目を集める共同研究に協力しています。

ベーリンガーインゲルハイムのイノベーションユニット担当取締役、Dr. ミシェル・ペレ(Dr. Michel Pair)は、次のように述べています。「現在、多くの当社研究員が学術界の強力なパートナー、国際研究機関、他の製薬企業と共同で、新型コロナウイルス感染症に対する治療選択肢の研究に取り組んでいます。この共通の課題を解決するには、オープンサイエンスとグローバル規模のコラボレーションが不可欠です」

新型コロナウイルス感染症の流行による経済・社会への影響を緩和するためのグローバル支援プログラム
新型コロナウイルス感染症の流行による経済・社会に及ぼす影響を鑑み、ベーリンガーインゲルハイムは、2020年4月にグローバル支援プログラムを立ち上げました。このプログラムは、支援を必要とする世界中の医療機関や地域社会に、財政支援を提供し、防護用品と医薬品を寄付することを目的としています。これには、世界各地の地域的緊急援助として、700万ユーロ(約8億円)相当の寄付金および現物での支援が含まれます。

医薬品の継続的生産および供給の保障
2020年度上半期におけるベーリンガーインゲルハイムのもう1つの重要な活動は、医薬品を継続的に生産し、患者さんに安定的に供給することでした。これには、ペットや産業動物の治療薬の供給も含まれます。ベーリンガーインゲルハイムは、医療用医薬品、アニマルヘルスおよびバイオ医薬品の受託製造の3つの事業分野にわたり、世界で20カ所以上に製造拠点を有しています。欧州を中心としたベーリンガーインゲルハイムの強固な最先端生産ネットワークにより、新型コロナウイルス感染症の流行のなかでも卓越した医薬品供給を維持してきました。

2020年度上半期の純売上が成長
こうした確固たる取り組みは、2020年度上半期の業績にも反映されています。ベーリンガーインゲルハイムの業績は、2019年度の推移を維持しています。上半期(1月~6月)は、現地通貨ベースで前年同期比4.4%増となる97億ユーロ(約1兆1563億円)の売上高を達成しました(2019年度同期93億ユーロ、約1兆1086億円)。3つの事業分野は、いずれも売上伸長に貢献しました。なお、2020年度上半期の成長の一要因として、医療機関の在庫の積み増しが影響していることも考えられます。

財務担当取締役のミヒャエル・シュメルマー(Michael Schmelmer)は、次のように述べています。「2020年度上半期の業績は、患者さんが必要とする製品を継続的に提供するというコミットメントに基づいて、この困難な状況に対し組織全体でこれまで以上に取り組んできたことを反映しています。今後数カ月間は、新型コロナウイルス感染症のため、市場の需要は依然として不安定な状況が続くと予測され、引き続き注視していく必要があります」

ベーリンガーインゲルハイムにとって最大の事業分野である医療用医薬品事業は、2020年度上半期に現地通貨ベースで前年同期比4.6%増となる71億ユーロ(約8464億円)の売上高を達成しました(2019年度同期68億ユーロ、約8106億円)。糖尿病領域は、今期もベーリンガーインゲルハイムのポートフォリオの成長に貢献しました。2型糖尿病治療薬であるジャディアンス®の売上高は、現地通貨ベースで22.7%増の約12億ユーロ(約1430億円)に達しました(2019年度同期10億ユーロ、約1192億円)。ベーリンガーインゲルハイムは、糖尿病領域でイーライリリー・アンド・カンパニーとアライアンスを締結、共同販促しています。医療用医薬品ポートフォリオにおけるもう1つの成長要因は、呼吸器疾患製品のオフェブ®です。この製品は、世界80カ国以上で特発性肺線維症(IPF)の治療薬として、また40カ国以上で全身性強皮症に伴う間質性肺疾患(SSc-ILD)の治療薬として、承認されています。オフェブ®は最近、進行性線維化を伴う間質性肺疾患の最初で唯一の治療薬として、米国、EU、カナダ、日本で承認を取得しました。オフェブ®の売上高は、現地通貨ベースで41.7%増の9億7,500万ユーロ(約1162億円)となりました(2019年度同期6億7,700万ユーロ、約807億円)。

2020年度上半期のアニマルヘルス事業の売上高は、現地通貨ベースで前年同期比4.2%増の約22億ユーロ(約2623億円)となりました(2019年度同期21億ユーロ、約2503億円)。売上トップは、犬用寄生虫駆除薬のネクスガード®で、現地通貨ベースで12.2%増の4億4,600万ユーロ(約532億円)でした(2019年度同期3億9,500万ユーロ、約471億円)。豚ワクチンであるインゲルバック® サーコフレックスの売上高は、2019年度は中国と東南アジアでアフリカ豚熱が流行したことによる影響を受けましたが、2020年度上半期には回復し、現地通貨ベースで9.9%増の1億2,700万ユーロ(約151億円)となりました(2019年度同期1億1,700万ユーロ、約139億円)。イノベーション戦略における疾患を中心とした新たなアプローチにより、ベーリンガーインゲルハイムは、アニマルヘルス事業のバランスを調整し、寄生虫駆除薬と治療薬への重点を強化しています。

2020年度上半期におけるバイオ医薬品受託製造事業の売上高は、出荷時期によるプラス影響を受けて、前年レベルから大幅に成長し、現地通貨ベースで前年同期比16.5%増の3億1,800万ユーロ(約379億円)となりました(2019年度同期2億7,300万ユーロ、約325億円)。

ベーリンガーインゲルハイムについて
ベーリンガーインゲルハイムの中核をなすのは、人と動物のためにより良い医薬品をお届けすることであり、生活を変える画期的な医薬品や治療法を開発していくことが当社の使命です。1885年の創立以来、ベーリンガーインゲルハイムは、株式を公開しない独立した企業形態を維持しています。将来のヘルスケアにおける課題を見据え、ベーリンガーインゲルハイムが最大限の力を発揮できる分野で貢献できるよう、長期的な視点をもって邁進していきます。

ベーリンガーインゲルハイムは、世界有数の研究開発主導型の製薬企業として、51,000人以上の社員が、医療用医薬品、アニマルヘルスおよびバイオ医薬品受託製造の3つの事業分野において、イノベーションによる価値の創出に日々取り組んでいます。2019年度、ベーリンガーインゲルハイムは約190億ユーロの純売上高を達成しました。研究開発に約35億ユーロを投じてイノベーションに注力し、生命を救いクオリティオブライフ(生活の質)を向上させる新しい医薬品の創出に注力しています。

ベーリンガーインゲルハイムはパートナーシップを重視し、ライフサイエンス分野における多様な知見を活かして科学的な可能性を広げていきます。様々な協働を通じて、現在そして未来の患者さんの生活を変えるような画期的な治療法を提供していきます。

詳細は、下記をご参照ください。
https://www.boehringer-ingelheim.com/
(ベーリンガーインゲルハイム)
https://www.boehringer-ingelheim.jp/
(ベーリンガーインゲルハイム ジャパン)
https://annualreport.boehringer-ingelheim.com
(アニュアルレポート 英語)

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