ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパン                 猫用経口糖尿病治療薬                センベルゴ® 15 mg/mLを発売開始

日本/東京,
  • 猫用糖尿病治療薬として、初の11回経口投与の液剤。猫と猫オーナーさんの投与の負担を軽減
  • 投与後30日時点での糖尿病猫に対する有効率約90%、初回投与から約1週間でほとんどの猫で血糖コントロールが可能1
  • 低血糖のリスクがほとんど無く1、血糖コントロールが容易

報道関係者向け情報
このホームページでは、国内の報道関係者の方々を対象に、ベーリンガーインゲルハイムジャパングループ各社の情報ならびに関連情報をご提供しています。一般の方に対する情報提供を目的としたものではありませんのでご了承ください。

 

2024年9月2日 日本/東京

ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパン株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:西見 泰浩)は、猫の糖尿病に対する新たな治療薬として「センベルゴ🄬15 mg/mL」(以下、センベルゴ🄬)を9月2日より発売いたしました。センベルゴ🄬は、ベラグリフロジン L-プロリン一水和物を有効成分とするSGLT2阻害薬で、猫の糖尿病による高血糖および高血糖に起因する臨床症状を軽減します。猫用の糖尿病治療薬として日本初の1日1回経口投与の薬剤となります。

猫の糖尿病は、インスリン分泌障害(インスリンが分泌されない)か、またはインスリン抵抗性(インスリンは分泌されても十分に機能しない)により、血糖値が高くなる代謝障害で、猫の最も一般的な内分泌疾患の一つです2。多飲、多尿、多食、体重減少、末梢神経障害などの臨床症状を示します。猫の糖尿病を引き起こす危険因子の一つに肥満がありますが、現在飼い猫の3頭に1頭は肥満であり、今後、糖尿病の猫が増え続けることが予想されています3,4

センベルゴ🄬は、ろ過された尿中のグルコースを再吸収するSGLT(ナトリウム-グルコース共輸送体)2を特異的に阻害し、尿中へのグルコース排泄を増加させ血糖値を低下させます。国内および海外の臨床試験では、投与後30日時点において、90%以上の症例で血糖パラメータおよび臨床症状が改善されていることが示されました1。また臨床試験においては投与開始から1週間でほとんどの猫が血糖コントロールを達成しました。SGLT1の機能は保たれるため低血糖のリスクは低く、臨床試験でも臨床症状を伴う低血糖は認められませんでした1

従来、薬剤による猫の糖尿病治療は、動物用インスリン製剤を用いるのが一般的でした。1日2回12時間おきに猫オーナーさんが猫に注射投与し、低血糖防止と適切な血糖コントロールのため、継続的な血糖モニタリングと定期的な通院が必須で、血糖値の推移に応じて獣医師から最適な投与量の処方を受けながら治療を継続します。そのため、1日2回注射による投薬を受ける猫はもちろん、猫オーナーさんの生活も大きく制限されるため負担も大きく、適切な投薬治療の継続は簡単ではありませんでした。

センベルゴ🄬は、1日1回経口で投与する液剤で、投与量は体重に応じて調整します。猫オーナーさんは、猫の口内に直接注入するかもしくは少量のフードにかけて投与できるため、猫にとっても猫オーナーさんにとっても負担が減り生活の質の改善が期待できます。

ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパン 代表取締役社長の西見 泰浩は、「慢性疾患である猫の糖尿病の治療は継続が重要です。愛猫が糖尿病と診断されてインスリン注射による治療を続けているオーナーさんの多くは、1日2回のインスリン注射のために外食等の外出や旅行を長年にわたって我慢されています。センベルゴ🄬は、動物用糖尿病治療薬で初となる1日1回経口投与の革新的な薬剤であり、新しい治療の選択肢としてご提供できることを大変うれしく思います。ベーリンガーインゲルハイムはヒト用医療用医薬品分野においても糖尿病医薬品の研究開発に実績があり、今回はアニマルヘルスチームとの知見の共有や議論がセンベルゴ🄬の開発において大きな弾みとなりました。これからも家族の一員であるペットと人の健康と生活の質の向上に寄与してまいります」と述べています。

パッケージ画像

製品の概要
【販売名】
センベルゴ🄬 15mg/mL

【有効成分】
ベラグリフロジン L-プロリン一水和物

【効能又は効果】
猫:糖尿病による高血糖及び高血糖に起因する臨床症状の軽減

【用法及び用量】
本剤を1日1回ほぼ同じ時刻に、体重1 kg当たりベラグリフロジンとして1 mgを、専用の計量シリンジ(0.5 kg目盛り)を用いて直接経口投与する。必要な場合には少量の食餌と一緒に投与する。

 

1 承認申請資料
2 Susan Gottlieb & Jacquie Rand (2018) Managing feline diabetes: current perspectives, Veterinary Medicine: Research and Reports, 9:, 33-42, DOI: 10.2147/VMRR.S125619
Rand J, Gottlieb, SA. Feline diabetes mellitus. Textbook of Veterinary Internal Medicine, 8th edition. Ettinger SJ, Feldman EC and Cote E, eds. Elsevier, Missouri. 2017;1781-1795.
2018 Summary of the Veterinary Clinic: Pet Obesity Prevalence Survey & Pet Owner: Weight Management, Nutrition, and Pet Food Survey. Available at: https://petobesityprevention.org/2018.

 

ベーリンガーインゲルハイムについて
ベーリンガーインゲルハイムは、人と動物の健康に取り組むバイオ製薬企業です。研究開発において業界トップクラスの投資を行い、アンメットメディカルニーズの高い分野で画期的な治療法の開発に注力しています。1885年の創業以来、ベーリンガーインゲルハイムは株式を公開しない独立した企業形態により長期的な視点を維持し、バリューチェーン全体にサステナビリティを組み込んだ活動を行っています。より健やかでサステナブルかつ公平な未来を築くため、53,500人以上の社員が130ヵ国以上で事業を展開しています。
 
詳細は、下記をご参照ください。
(ベーリンガーインゲルハイム)
(ベーリンガーインゲルハイム ジャパン)

 

ベーリンガーインゲルハイム ‐ アニマルヘルスビジネスについて
ベーリンガーインゲルハイムは、動物の疾患の予防と治療におけるイノベーションをお届け しています。獣医師やペットオーナー、畜産家、政府当局に対し、ペット、馬、ライブストック(産業動物)のワクチンや寄生虫駆除薬、医薬品を幅広く提供しています。アニマルヘルス業界のグローバルリーダーとして、ベーリンガーインゲルハイムは、動物と人の健康は深く関連しているということに重きを置き、人と動物、社会に違いをもたらすべく 邁進しています。

詳細は、下記をご参照ください。
https://www.boehringer-ingelheim.com/animal-health/about-animal-health-business-unit
(ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス)
https://www.boehringer-ingelheim.com/jp/animal-health
(ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパン)

お問い合わせ