ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパン、猫オーナーさんにおける「猫の高血圧症」に関する認知度調査結果発表 猫オーナーさんにおける「猫の高血圧症」の認知率はわずか13.3%。疾患の認知と適切な情報提供の必要性が明らかに

日本/東京,
  • 高血圧症は、高齢猫の罹患率が高くかつ生命を脅かす慢性腎臓病に関連
  • 猫の健康維持・管理のために血圧測定の重要性を認識しているのは22.0%。そのうち、1年以内に猫の血圧測定をしたのはその半数にとどまる

報道関係者向け情報
このホームページでは、国内の報道関係者の方々を対象に、ベーリンガーインゲルハイムジャパングループ各社の情報ならびに関連情報をご提供しています。一般の方に対する情報提供を目的としたものではありませんのでご了承ください。

ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパン株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長 長谷部裕之、以下「ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパン」)は、全国の猫オーナーさん男女600名を対象に猫の高血圧症に関する意識調査を実施しました(調査概要を2ページ目に掲載)。本調査から、猫オーナーさんにおける猫の高血圧症の認知度はわずか13.3%にとどまることがわかりました。

猫は、高齢になるにしたがって慢性腎臓病の罹患率が高くなり、それが死に至る大きな要因の一つになると言われています。最近の研究結果を基にした国際的なガイドラインにおいて、高血圧症が腎臓に障害をもたらす可能性が示されています※1。腎臓への障害以外でも、高血圧症は網膜剥離や運動失調、平衡感覚などの異常の原因になるリスクがあります※1。また、高血圧症は、病状が進行するまで気づくことが難しく、腎臓病などの深刻な症状が出てから診断される場合が多いのが実態です。

今回の調査では、猫オーナーさんに知っている「猫の病気」を複数選択で聞いたところ、高血圧症の認知度はわずか13.3%でした。よく知られている疾患のひとつとして、高血圧症と関係のある慢性腎臓病があることもわかりましたが、それでも36.3%と決して高い数字ではないことも判明しました(グラフ1)。また、人間と同様に猫でも血圧を測定しますが、猫の健康維持・健康管理のために猫の血圧を測ることを認識していた猫オーナーさんは22.0%でした(グラフ2)。さらに、猫の健康維持・健康管理のために血圧測定をすることを知っている猫オーナーさんにおいても、1年以内に愛猫の血圧を測ったことがあると回答した人は、そのうちの51.6%と半数程度であることが判明しました(グラフ3)。

本調査の結果により、猫の高血圧症が認知されていない現状と、猫の健康管理・健康維持のためにでき得ることについて、十分に認識できていない可能性があることが、明らかになりました。この実態を踏まえて、ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパンは、猫オーナーさんが大事な愛猫とより長くより健康に過ごせるよう、獣医師の先生方が猫オーナーさんに高血圧症とその影響について適切な情報を提供できるようサポートする所存です。また、情報を積極的に収集したいと望む猫オーナーさんに正しい情報を提供できる機会の創出に尽力し、早期発見・早期治療につながるよう、各種啓発活動を行ってまいります。

本調査を監修した東京猫医療センター院長の服部幸先生は、次のように述べています。「本調査の結果から、猫の高血圧症について広く知っていただくために、正しい情報を猫オーナーさんにお伝えしていくことが重要だと改めて感じました。高血圧症による症状は変化が見えづらく、飼い主さんが症状に気づいた時点では、既に進行しているケースもあります。高血圧症は早期発見が重要です。猫の高血圧症やその影響について正しく理解し、日ごろから愛猫の様子を観察して異常が続く場合は獣医師に相談する、定期的に健康診断を受け血圧測定を行うなど、早期発見につながる行動へと結びつくことを願います」。

猫オーナーさん認知度調査の調査概要
調査目的:猫オーナーさんにおける、高血圧症に関する認知度や意識の把握
調査期間:2021年12月17日~2021年12月19日
調査方法:インターネット調査
対象者:全国の猫オーナーさん600名
監修:東京猫医療センター院長 服部幸先生
調査協力:楽天インサイト株式会社
調査依頼元:ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパン株式会社

猫オーナーさん認知度調査結果:
猫の疾患の認知について
◆認知している猫の疾患(複数回答) (グラフ1)

画像:グラフ1

 

 

 

猫の血圧測定の認知・実施について
◆「猫の健康維持・健康管理のために、猫の血圧測定をする」ことの認識 (グラフ2)
◆「猫の健康維持・健康管理のために、猫の血圧測定をする」ことを知っている人の、猫の血圧測定の状況 (グラフ3)

画像:グラフ2、グラフ3

猫の高血圧症について:
猫の正常な収縮期血圧は140mmHg未満で、血圧が高くなるほど組織・臓器障害のリスクが上昇します*2
血圧に基づく標的臓器障害リスク(mmHg) ※2

リスク分類 収縮期血圧 標的臓器障害リスク
正常 < 140 最低
前高血圧 140 – 159
高血圧 160 – 179
重度高血圧 ≥ 180

高血圧症の症状が出やすい臓器としては、脳や目があげられます。脳の場合は徘徊や夜鳴きなどの異常行動が見られ、目の場合は網膜の出血により、目が真っ赤になるほか症状が進行すると失明に至ることもあります。

猫は高齢になるにしたがって慢性腎臓病の罹患率が高くなりますが、慢性腎臓病に罹患している猫の65%で高血圧症が、高血圧症の猫の74%で慢性腎臓病が認められることが報告されています※3,4。慢性腎臓病と高血圧症は高い関連性があり、両疾患を適切に管理することが重要です。

※1 Taylor SS, et al. ISFM Consensus Guidelines on the Diagnosis and Management of Hypertension in Cats. J Feline Med Surg. 2017 Mar;19(3):288-303.
※2 Acierno MJ, et al. ACVIM consensus statement: guidelines for the identification, evaluation, and management of systemic hypertension in dogs and cats. J Vet Intern Med. 2018 Nov;32(6):1803-1822.
※3 Stiles J, et al. J Am Anim Hosp Assoc. 1994 30(6): 564-572.
※4 Littman MP. J Vet Intern Med. 1994 Mar-Apr;8(2):79-86.

ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルスについて

ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルスは、動物の疾患の予測、予防、そして治療において、ファースト・イン・クラスのイノベーションをもたらす医薬品や治療法の開発に取り組んでいます。世界150か国以上において、獣医師、ペットオーナー、畜産家、そして政府当局に対し、幅広い革新的な製品ポートフォリオとサービスを提供し、コンパニオンアニマルと産業動物の健康と幸福の向上に寄与しています。

私たちはアニマルヘルス業界のグローバルリーダーとして、株式を公開しないベーリンガーインゲルハイムの独立した企業形態により、長期的視野を維持しています。

動物と人の命は、深く複雑に結びついており、動物が健康であれば、人間も健康でいられると信じています。アニマルヘルス事業とヒト用医療用医薬品事業におけるシナジーにより、イノベーションを通じて価値を提供し、動物と人の健康と幸福に寄与すべく邁進しています。

ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルスの詳細:
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(ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス)
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(ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパン)

ベーリンガーインゲルハイムについて
ベーリンガーインゲルハイムは、今日そして次世代にわたり、暮らしを変革する画期的な医薬品や治療法の開発に取り組んでいます。研究開発主導型のバイオ製薬企業のリーディンクカンパニーとして、アンメットメディカルニーズの高い分野において、イノベーションによる価値の創出に日々取り組んでいます。1885年の創立以来、ベーリンガーインゲルハイムは、株式を公開しない独立した企業形態により長期的視野を維持しています。医療用医薬品、アニマルヘルスおよびバイオ医薬品受託製造の3つの事業分野において、52,000人以上の社員が世界130ヵ国以上の市場で事業を展開しています。

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https://www.boehringer-ingelheim.com/
(ベーリンガーインゲルハイム)
https://www.boehringer-ingelheim.jp/
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https://annualreport.boehringer-ingelheim.com
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