心不全

心不全は、進行性で死に至ることもある疾患で、世界中で6,000万人以上が罹患しており、高齢化が進むにつれて患者数が増加すると予測されています。心不全の患者さんは、心臓のポンプ機能が低下し、全身に十分な血液を送り出すことができません。慢性心不全の患者さんは、左室駆出率が低下した心不全(HFrEF)と、左室駆出率が保持された心不全(HFpEF)の二種類に分類されます。HFrEFは、心筋が効率よく収縮できず、全身に送り出せる血液の量が減ってしまう疾患で、多くの場合は心臓発作、冠動脈疾患や、心臓の構造的損傷などが原因となって生じます。HFpEFは、心筋は正しく収縮できるものの、左室に十分な血液が入らない疾患で、主に心筋の硬化によって生じます。HFrEFとHFpEFはいずれも、高血圧、冠動脈疾患、肥満や2型糖尿病と関連することがわかっています。心不全は、欧米では入院原因の第一位であり、アジア全域でも患者数が増加しています。心不全患者の死亡リスクは、入院を繰り返すたびに上昇します。

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心不全のいろは(心不全患者さんとご家族のための心不全総合情報サイト)