多様な働き方推進で社員一人ひとりが自由にキャリアパスを描くKPRIを目指して

KPRIでは社員それぞれの個性に応じた働き方とキャリアパスの支援を行なっています。自身も制度を活用し、複数の部門を経験してきた片山 拓馬さんがKPRIにおけるキャリア開発と求める人財像について語ります。

KPRIが求める人財像

KPRIが担う役割を果たしていく上では、薬理学、製剤学、薬物動態、毒性学の4領域の知識が必要になるのではないかと思います。ただし、どんな専門性であっても、自身の経験やスキルを活かせるという自信を持っていること、新しい分野に取り組むことになっても、自らがどうすれば当社において掛け替えのない存在になれるか、キャリアを主体的に築く姿勢が重要だと考えています。また、日本とアジアの最新のサイエンスをドイツや米国に伝えていく使命がありますから、海外の仲間とのコミュニケーションを楽しめる方には魅力的な職場だと言えるのではないでしょうか。
そしてKPRIのみならず全社員に欠かせない資質として、ヒトや動物の健康に貢献するという当社の使命に相応しい誠実さや倫理観を持っていなければならないと思います。

片山 拓馬氏のプロフィール写真 神戸医薬研究所
薬物動態安全性研究部 部長
片山 拓馬
 
学生時代はバイオケミストリーを専攻、後期博士課程修了後の2009年にNBI入社。KPRIの製剤分析研究部に配属され、製剤開発と設計に携わる。2011年〜15年にかけてドイツに出向し、研究開発業務に従事。帰国後は管理職として製剤開発チームを率いる。化学から生物学を軸足に置いた専門領域へのキャリアチェンジを見据えて再び渡独し、プロジェクトマネジメントを学び、帰国して現職。

社員のキャリアステップ

一つの分野で専門性を磨き続ける道、共通点や通用するスキルを突破口に複数の分野を経験する道、研究所以外の部門やドイツで活躍する道。多様性を尊重することを前提として、オンライン学習や担当業務のアサインメント、コーチングなどを通して、個々の社員の強みを活かしたオーダーメードのキャリア形成をバックアップする体制があります。

例えば、博士号を持っていない研究員が、学位を取得する機会を提供しています。海外で仕事をする意欲の高い社員には、数カ月単位での出張の制度がありますし、より長期の出向を望む場合は、上司や先方との調整を経て実現する可能性が十分あります。
私自身も、海外でプロジェクトマネジメントを学びたいと手を挙げた一人です。当時の面談では、パートナーのキャリアにも配慮していただき、安心して家族で渡航することができました。仕事を通じての自己実現をサポートしていただいた立場として、今度はKPRIの次世代を担う社員が、一層活躍してもらうための土壌づくりに継続して取り組んでいきたいと考えています。

多様化する働き方の支援

当社では「Design Your Day」というコンセプトのもと、コロナ禍前からオンサイトとリモートワークをバランスよく組み合わせて働ける環境が整備されています。研究所においても、業務のデジタル化を追い風に、様々な業務を在宅で進めることが可能になっています。子育てや介護、自身の病気といったライフステージにおいても、パフォーマンスとモチベーションを維持しながら業務に取り組める環境になっていると思います。
また、人財のダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DEI)に関しても、管理職全体の約3割を占める女性の活躍はもちろんのこと、日本の大学で学ぶ高度な専門性を有する留学生も積極的に採用し、多様な社員が活躍できる環境を整えています。

従業員の主体的な成長を促す仕組み

アカデミアとの連携については、国内に自社の研究所を持っている強みを活かしつつ、同じ研究者として対等なパートナーシップを構築しています。オープンイノベーションや外部トレーニングに参画する機会の提供は当然ありますが、ボトムアップイノベーションを歓迎する研究所のカルチャーが所員の主体的な成長の原動力になっている気がします。

例えば、研究所のイベントの中でも特に私が好きなのが毎年12月に開催されるKPRI総会です。イノベーションを実現した仕事、イノベーションを目指すプロジェクトの提案のポスターセッションから、所員の投票でもっとも優れたアワードが選ばれます。研究所全体を巻き込んだ大きな開発プロジェクトが選ばれることもあれば、草の根的な活動が共感を呼ぶこともあり、自発的にイノベーションを考えるカルチャー、誰もが主人公として活躍できるカルチャーの土台になっていると感じます。

 

若手研究者の皆さんへ

KPRIには、「ビジネスとしての科学」を追求できる環境があります。研究から「製品」という具体的な成果物が生まれた時の達成感は格別です。研究上の課題はもちろん、資金やスケジュールといった解決しなければいけない課題も避けては通れませんが、社内外の仲間と協力して人や動物の健康に貢献していく過程には、他にない刺激的な体験があります。
技術の進歩が著しい今の時代、若手の所員が最も競争力のある専門性やスキルを備えていることは決して珍しいことではありません。そういう新しい分野を開拓する若手の研究員の皆さんは、自身の成長を追求していくと同時に、他の所員の成長を促してくれる存在でもあるのです。ベテラン社員に気づきと学びを与えてくれるような意欲を持った学生や若手研究者の方が研究所の仲間として加わってくれたらうれしいですね。