ベーリンガーインゲルハイム アニマルへルス ジャパン 豚サーコウイルス2型感染症不活化ワクチン「インゲルバック ®サーコフレックス」について、繁殖用母豚群における繁殖成績の改善が期待できる適応拡大承認を取得

日本/東京,
  • 離乳後から妊娠全期間における豚群全体を対象としたワクチン投与も可能に

報道関係者向け情報
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2021年3月30日 日本/東京
ベーリンガーインゲルハイムアニマルヘルスジャパン株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:ミッシェル・コレニオン)は、豚サーコウイルス(2型・組換え型)感染症(カルボキシビニルポリマーアジュバント加)不活化ワクチン(シード)「インゲルバック® サーコフレックス」について、2021年3月24日付けで、豚サーコウイルス2型(PCV2)感染に起因する繁殖用雌豚における繁殖成績改善の効能効果、並びに5週齢より高い日齢の豚に対する投与が可能となる適応拡大の承認を取得しました。今回の適応拡大により、インゲルバック® サーコフレックスは、離乳後から妊娠全期間における投与や、繁殖用母豚群におけるPCV2関連繁殖障害への対策が可能になりました。

PCV2は豚サーコウイルス関連疾病(Porcine Circovirus Associated Diseases; PCVAD又はPCVD)の原因因子であり、PCVADはPCV2が関与する疾病の総称です。特に離乳後多臓器性発育不良症候群(Postweaning Multisystemic Wasting Syndrome; PMWS)は、1991年にカナダにおいて最初に報告されて以降(※1)、世界中で相次いで発生が報告され、大きな経済的被害をもたらしてきました。PCV2は、常在型のウイルスのため清浄化が困難であることから、ワクチンによるコントロールが標準となっています。

一方で、PCV2は妊娠期間全体を通して胎子に感染し、繁殖障害を引き起こす可能性があることが示唆(※2)されており、日本国内でもPCV2関連繁殖障害が報告(※3)されていることから、繁殖母豚群におけるPCV2対策は養豚産業における継続的な課題となっています。

ベーリンガーインゲルハイムは、日本で2008年に日本で初めてのPCV2ワクチンであるインゲルバック® サーコフレックスを発売して以降、豚病の予防の観点から養豚産業に貢献してまいりました。今後も重要なパートナーである獣医師の先生方や養豚生産者の方々を支援し、一層の貢献をしてまいります。

(※1) Harding, 1996. Postweaning multisystemic wasting syndrome:
preliminary epidemiology and clinical findings. In: Proc. West. Can. Assoc. Swine Pract, p. 21.
(※2) Harding, 2004. The clinical expression and emergence of porcine circovirus 2. Vet. Microbiol. 98. 131-135.
(※3) Togashi et al., 2011. Reproductive losses associated with porcine circovirus type 2 in a Japanese herd of seronegative sows. J. Vet. Med. Sci. 73. 941-944.

新旧対照表(下線は変更箇所)
対象製品:インゲルバック® サーコフレックス(50用量)

項目改訂前(旧)改訂後(新)
効能又は効果豚サーコウイルス2型感染に起因する死亡率の改善、発育不良豚の発生率の低減、増体量の低下の改善、臨床症状の改善及びウイルス血症発生率の低減豚サーコウイルス2型感染に起因する死亡率の改善、発育不良豚の発生率の低減、増体量の低下の改善、臨床症状の改善、ウイルス血症発生率の低減及び繁殖用雌豚における繁殖成績の改善
用法及び用量3週齢~5週齢子豚に1頭当たり1 mLを1回頚部筋肉内に注射する。3週齢以上の豚に1頭当たり1 mLを1回頚部筋肉内に注射する。なお、繁殖用雌豚については、交配前7週から妊娠全期間において、1頭当たり1 mLを1回頚部筋肉内に注射する。
使用上の注意

(基本的事項)
1. 守らなければならないこと
(中略)
(豚に関する注意)

  • 対象動物が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質等を考慮し、投与の適否の判断を慎重に行うこと。
    (中略)

2. 使用に際して気を付けること
(中略)
(専門的事項)
(中略)
②その他の注意
(中略)

  • 本剤の臨床試験で軽減が確認された臨床症状は、PCV2感染による行動、呼吸及び皮膚所見の異常、咳及び下痢の各所見である。
    (以下略)

(基本的事項)
1. 守らなければならないこと
(中略)
(豚に関する注意)

  • 対象動物が次のいずれかに該当すると認められる場合は、健康状態及び体質等を考慮し、投与の適否の判断を慎重に行うこと。
  • 分娩前1週以内の繁殖用雌豚
    (中略)

2. 使用に際して気を付けること
(中略)
(専門的事項)
(中略)
②その他の注意
(中略)

  • 本剤を子豚に投与した臨床試験で軽減が確認された臨床症状は、PCV2感染による行動、呼吸及び皮膚所見の異常、咳及び下痢の各所見である。
  • 本剤を妊娠期の繁殖用雌豚に投与した臨床試験で改善が確認された成績は、哺乳開始頭数、離乳頭数、哺乳開始後死亡数、虚弱産子数、子豚の生時体重及び離乳までの一日平均増体重である。
    (以下略)

ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルスについて
動物と人の命は、深く、また、複雑につながっており、動物が健康であれば、人間も健康でいられると信じています。世界中で9,700人の社員がイノベーションを通じて価値を提供し、動物と人の健康と幸福に寄与すべく邁進しています。

私たちの活動の根幹にあるのは、動物、人、環境に対する敬意であり、私たちは、病気や痛みから動物を守るためにソリューションを開発し、サービスを提供しています。そして、顧客の方々が動物の健康をケアするのをサポートし、生命や社会を脅かす病気から地域社会を守っていきたいと願っています。

ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルスは、動物薬市場で世界第2位のグローバルプレーヤーであり、2020年度に41億ユーロの売上高を記録し、150カ国以上でビジネスを展開しています。

ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルスの詳細:
https://www.boehringer-ingelheim.com/animal-health/about-animal-health-business-unit
(ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス)
https://www.boehringer-ingelheim.com/jp/animal-health
(ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパン)

ベーリンガーインゲルハイムについて
ベーリンガーインゲルハイムは、人と動物の生活を向上させる画期的な医薬品や治療法の開発に取り組んでいます。研究開発主導型の製薬企業として、アンメットメディカルニーズの高い分野において、イノベーションによる価値の創出に日々取り組んでいます。1885年の創立以来、ベーリンガーインゲルハイムは、株式を公開しない独立した企業形態を維持し、長期的な視点をもって邁進していきます。医療用医薬品、アニマルヘルスおよびバイオ医薬品受託製造の3つの事業分野において、約52,000人の社員が世界130カ国以上の市場で業務を展開しています。

詳細は、下記をご参照ください。
https://www.boehringer-ingelheim.com/
(ベーリンガーインゲルハイム)
https://www.boehringer-ingelheim.jp/
(ベーリンガーインゲルハイム ジャパン)
https://annualreport.boehringer-ingelheim.com
(アニュアルレポート 英語)

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