エムスリーと日本ベーリンガーインゲルハイムが共同開発した線維化を伴う間質性肺疾患の検出支援を行うAI医療機器「BMAX」の承認取得・提供開始

日本/東京,

報道関係者向け情報
このホームページでは、国内の報道関係者の方々を対象に、ベーリンガーインゲルハイムジャパングループ各社の情報ならびに関連情報をご提供しています。一般の方に対する情報提供を目的としたものではありませんのでご了承ください。

エムスリー株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:谷村 格、URL:https://corporate.m3.com/、以下「エムスリー」)と日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役 医薬事業ユニット統括社長:荻村 正孝、URL:https://www.boehringer-ingelheim.com/jp/、以下「日本ベーリンガーインゲルハイム」)は、2020年12月に発表された業務提携に基づき共同開発を進めてきた、線維化を伴う間質性肺疾患検出支援プログラム BMAX(以下「本製品」)について、2022年9月にエムスリーグループによる薬事申請を行い、この度、製造販売承認※1を取得しました。2023年11月よりエムスリーAIプラットフォームでの提供を開始いたします。

間質性肺疾患は、肺胞の壁の部分である「間質」で炎症などが生じる疾患の総称で、2022年の日本人における死因の11位であり※2、呼吸器疾患では肺炎・がんに次いで年間死亡者数が多いとの報告があります※2。間質性肺疾患は、進行すると間質が厚く硬くなり(線維化)、うまくガス交換ができなくなることで、呼吸しづらい状態になります※3。また、一度線維化した部分が元の状態に戻るのは難しいことがわかっています。肺の線維化を伴う間質性肺疾患は多岐に渡りますが、予後不良とされるものは肺がんや心不全などを合併するリスクが高く※4、急激に症状が悪化することもあるため、進行すると生命を脅かすおそれがあります。進行を抑えるためには、早期発見・診断・治療が重要とされています。

本製品は、胸部単純X線画像を解析することで、線維化を伴う間質性肺疾患(線維化ILD)にみられる所見を検出し、その確信度スコアを提示するプログラムです。国内医療機関の4,000枚以上の検査画像データを学習データとして用い、ディープラーニングを活用して開発されました。

BMAXのサンプル画像

臨床試験では、軽微※5な線維化ILD所見を有する胸部X線画像を本ソフトウェアを用いて読影すると、非専門医が単独で読影した場合と比べて線維化ILDの検出感度が向上することが示されました。
本製品を使用することで、軽微な線維化ILDの早期発見に繋がることが期待されます。

■ BMAX製品紹介サイト
https://m3comlp.m3.com/lp/m3com/BMAX
※医療従事者を対象にしたWebサイトとなっております

【エムスリーについて】
エムスリーは、日本の医師の 9 割にあたる 32 万人以上が登録する医療従事者専門サイト「m3.com」を運営し、製薬会社向けマーケティング支援サービスや治験支援サービス等を提供しています。昨今は AIを用いた診断ツールの開発、医療現場の DX 化を推進する取り組みなど、医薬品マーケティングに留まらないサービスの拡充を推進しています。また、日本のみならず米国、英国、フランス、中国、韓国、インドなど海外への事業展開を積極的に進めており、全世界の医師の半数にあたる 650 万人の医師会員・調査パネルを基盤とした様々な事業を行っています。
詳細はエムスリーのウェブサイト(https://corporate.m3.com/)をご覧ください。

【ベーリンガーインゲルハイムについて】
ベーリンガーインゲルハイムは、世代を超えて生活を変革する画期的な医薬品や治療法の開発に取り組んでいます。研究開発主導型のバイオ製薬企業のリーディングカンパニーとして、アンメットメディカルニーズの高い分野において、イノベーションによる価値の創出を目指しています。1885年の創立以来、ベーリンガーインゲルハイムは、株式を公開しない独立した企業形態により長期的かつサステナブルな視点を維持しています。ヒト用医療用医薬品とアニマルヘルスの2つの事業分野において、53,000人以上の社員が世界130ヵ国以上で事業を展開しています。

詳細は、下記をご参照ください。
https://www.boehringer-ingelheim.com/
(ベーリンガーインゲルハイム)
https://www.boehringer-ingelheim.com/jp/
(ベーリンガーインゲルハイム ジャパン)
https://annualreport.boehringer-ingelheim.com/2022/
(アニュアルレポート 英語)

※1 エムスリーの子会社であるコスモテック株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:大湊 卓)が製造販売業を担い、承認取得をしました。
※2 厚生労働省人口動態統計月報年計(概数)概況の死亡数・死因分類令和4年度より
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai22/dl/gaikyouR4.pdf
※3 特発性間質性肺炎について
https://www.nanbyou.or.jp/entry/156
※4 特発性間質性肺炎の診断・治療ガイドライン、日本呼吸器学会びまん性肺疾患診断・治療ガイドライン作成委員会 厚生労働科学研究特定疾患対策事業びまん性肺疾患研究
※5 呼吸器専門医3名の判定結果を正解と定義し、正解「陽性」画像に対する左右各肺の網状影又はすりガラス陰影の割合が25%未満または片肺で50%未満のもの

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