山形工場 包装工程で発生するPTPシート廃棄物のリサイクルを開始
2024年9月18日
ベーリンガーインゲルハイム製薬
ベーリンガーインゲルハイム製薬は、山形工場で製造する医療用医薬品の包装工程で生じるPTPシートの廃棄物(PVC*フィルム包装廃材)のリサイクルを開始します。
*ポリ塩化ビニル
PTPシートとは、一般的にプラスチック素材に熱を加えて形成されたポケットに錠剤やカプセル剤等を充てんし、その後アルミニウムフィルムを熱で圧着させる包装形態です。PTPシートを使った包装工程では、シートの切れ端などの廃材が発生します。これまでPTP包装廃材は、プラスチックとアルミを剥離してリサイクル可能な状態にすることが難しかったため、廃棄物処理施設で焼却処分されていました。
このたびベーリンガーインゲルハイム製薬は、廃棄物処理事業者であるオリックス環境株式会社の協力を得て、PTPシート(PVCフィルム包装廃材)をプラスチックとアルミに剥離する技術を活用し、PTP包装(PVCフィルム)廃材のリサイクルに取り組みます。これにより、年間約30トン※1のPTP包装廃材のリサイクルが可能になるとともに、焼却処理に比べて約94%のCO2削減※2が実現できます。
<PTP包装廃材のリサイクル>
また、さらなるCO2削減を目指し、PTP包装廃材(PVCフィルム包装廃材)の輸送手段にトラック輸送よりもCO2排出量が少ない貨物鉄道輸送サービス※3を利用します。
これらの取り組みの開始は2024年9月を予定しています。
ベーリンガーインゲルハイムは、世代を超えた持続可能な開発※4のひとつの柱に「More Green - 地球環境のために」を掲げ、グローバルレベルで環境負荷低減に注力しています。山形工場は引き続き、環境に配慮した医薬品製造に取り組んでいきます。
※1:2023年の実績に基づき算出した山形工場から出るPTP包装廃材のうち、リサイクル対象となるPTP包装廃材の重量。PVDC(ポリ塩化ビニリデン)フィルム包装廃材は対象外。
※2:(1)環境省 グリーン・バリューチェーンプラットフォーム:排出量の算定について
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/supply_chain/gvc/estimate.html#no00
(2)サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出の算定
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/supply_chain/gvc/files/tools/DB_V2-5.pdf
※3:日本貨物鉄道株式会社(JR貨物)が提供するサービス
※4:Sustainable Development - for Generations:国連の持続可能な開発目標に沿ったベーリンガーインゲルハイムのサステナビリティに関するプログラム
<参考:ベーリンガーインゲルハイムの日本における環境負荷低減の取り組み>
- ベーリンガーインゲルハイム製薬 環境に配慮したエネルギーセンターの操業委託により「山形県環境保全推進賞」を受賞 | Boehringer Ingelheim (boehringer-ingelheim.com)
- たった2ミリの改善が社会に大きな影響を及ぼす年間1.8トンの廃棄物削減を実現したひとりの社員のアイデア | Boehringer Ingelheim (boehringer-ingelheim.com)