ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパン 革新的な混合プラットフォームTwistPak™を採用した養豚用ワクチン「インゲルバック® フレックスコンボ ミックス」発売
- TwistPak™は「サーコ抗原」と「マイコ抗原」の混合工程を改善
- フレッシュな混合ワクチン提供に最適な、革新的な容器
- 有効性と安全性はそのままに(1)、操作時の安全性を高め、より簡便で衛生的なワクチンの混合が可能に
報道関係者向け情報
このホームページでは、国内の報道関係者の方々を対象に、ベーリンガーインゲルハイムジャパングループ各社の情報ならびに関連情報をご提供しています。一般の方に対する情報提供を目的としたものではありませんのでご了承ください。
2023年4月18日 日本/東京
ベーリンガーインゲルハイムアニマルヘルスジャパン株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:長谷部裕之)は、4月18日より、画期的な混合プラットフォーム技術を使用した新容器TwistPak™(ツイストパック)を採用した、養豚用混合ワクチン「インゲルバック® フレックスコンボ ミックス」の全国展開を開始いたしました。
TwistPak™は、効率的で衛生的かつ確実なワクチン混合を可能にする混合プラットフォームです。「インゲルバック® フレックスコンボ ミックス」は、豚サーコウイルス2型疾病ワクチン「インゲルバック® サーコフレックス」と、豚マイコプラズマ・ハイオニューモニエ感染症ワクチン「インゲルバック® マイコフレックスを1回で投与できる豚用2種混合ワクチンで、日本では2014年1月に市場導入いたしました。今回、TwistPak™を採用することにより、ワクチンの混合工程を改善いたします。
混合ワクチンは、複数の抗原を一度に投与できるため、豚のストレス軽減や病原体の伝播の軽減のほか、養豚農家の簡便性と作業コストの削減にも寄与します。ベーリンガーインゲルハイムは、有効性、安全性および農家の衛生面において、混合後は時間を置かずにフレッシュな状態で豚に投与するのが最善と判断し、養豚農家の混合時の簡便性と操作時の安全性を改善しつつ、フレッシュな混合ワクチンを投与していただけるよう、混合プラットフォームとなる容器に工夫と改良を重ねてきました。その結果、今回の新容器TwistPak™(ツイストパック)でのご提供となりました。
有効性・安全性は維持しつつ、
混合作業をより安全に、より簡便に、より衛生的に
今回導入したTwistPak™は、ワクチン投与作業の簡便化を目指して2抗原の混合工程を改善するために開発され、ベーリンガーインゲルハイムが海外において特許を取得し、日本においても特許出願中の新しいボトルシステムです。従来は、サーコ抗原とマイコ抗原の入ったそれぞれのボトルに連結針を刺して結合し、抗原を混合していました。しかしTwistPak™は、サーコ抗原とマイコ抗原2本の各ボトルの底部に、独自の衛生的なインターロック機構が施されており、混合時に2本のボトルの底面を接続して各ボトルを逆方向に回すことで2つのボトルが連結されます。この時にボトル底面のロック機能が外れ、2剤が混合されます。連結したボトルをゆっくりと反転させ、混合液の色が均一になるまでしっかり混合してから豚に投与します。この新しい連結方法により、従来2剤を混合する際に必要だった連結針が不要となり、操作時のより安全な混合が可能になりました。
畜産農家はワクチンの混合プロセスについて、簡便で迅速に行えること、衛生的であり安全であること、そして複数の抗原が適切に混合されていることを確認したい意向があるという調査結果があります(2)。新容器TwistPak™はこうした養豚農家の期待に応え、作業量と調整時間を削減することで、効率的なワクチン投与業務をサポートします。
ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパン 代表取締役社長の長谷部裕之は、「インゲルバック®シリーズは、2008年の日本導入以来、ワクチンによる予防効果で健康な豚飼育をご支援してまいりました。混合ワクチンであるインゲルバック® フレックスコンボ ミックスは、2014年の発売後も養豚農家の作業性や効率性にも配慮して改善を重ね、このたびTwistPak™の導入により、混合ワクチンのフレッシュさ、有効性と安全性はそのままに、養豚農家の衛生的で簡便な混合工程もご支援できることを嬉しく思います。今後も、安全な豚肉の提供はもちろん、養豚農家の簡便性や経営効率の向上にも貢献してまいります」と述べています。
(1) 承認申請添付資料
(2) Bahlmann, J. (2020) Swine producer needs for fresh on-site mixing of PCV-2 / M.hyo vaccines in USA, Germany and China. Proceedings IPVS 2020, Rio de Janeiro. p.680
【インゲルバック® フレックスコンボ ミックス】
(連結混合時)
インゲルバック® サーコフレックスとインゲルバック® マイコフレックス、
インゲルバック® フレックスコンボ ミックスについて
豚サーコウイルス2型疾病ワクチン「インゲルバック® サーコフレックス」は、2006年の上市以来、欧州、南北アメリカ、オセアニア、アフリカ、アジアなど多くの国と地域で使用されており、全世界で40億ドースの販売実績があります(※)。日本では2008年3月に発売されました。
豚マイコプラズマ・ハイオニューモニエ感染症ワクチン「インゲルバック® マイコフレックス」も、欧州、南北アメリカ、アジアなど多くの国と地域で使用され、2007年の上市以降、全世界での販売実績は21億ドースに上ります(※)。日本では2012年1月に発売されました。
その後2012年12月に発売した「インゲルバック® フレックスコンボ」は、それまで適切な間隔をおいて注射する必要のあった2種類のワクチン、「インゲルバック® サーコフレックス」と「インゲルバック® マイコフレックス」と同抗原、同アジュバントを使用した2種類のワクチンの異部同時注射を可能にする革新的な製品となりました。
「インゲルバック® フレックスコンボ ミックス」は、この2種類のワクチンを使用直前に混合することで1回での投与を可能にしたものです。2014年1月の発売開始以来、豚の健康管理の更なる効率化に寄与しています。
(※)2022年社内資料
豚サーコウイルス関連疾病について
豚サーコウイルス関連疾病(PCVD)は、世界で最も経済的損害を与えている豚疾病の1つとみなされています。豚サーコウイルス2型(PCV2)の感染は豚の免疫を弱らせるため、他の病原体の2次感染が増え、発育が低下し、死亡率が高まることもあります。豚群のほぼ100%が発育過程で豚サーコウイルス2型(PCV2)に感染しますが、インゲルバック® サーコフレックスを投与することで被害を抑制します。
豚マイコプラズマ性肺炎について
豚マイコプラズマ性肺炎は、浸潤率がきわめて高い病原体マイコプラズマによって引き起こされます。感染して肺炎が発生した場合、更なる2次感染のリスクを高め、豚の発育を悪化させ、高い治療費の必要も生じることなどから、この疾病の管理は養豚農家にとって深刻な課題です。インゲルバック® マイコフレックスは、マイコプラズマによる肺病変を低減することで、感染による1次的、2次的な経済的被害を軽減します。
ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルスについて
ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルスは、動物の疾患の予測、予防、そして治療において、ファースト・イン・クラスのイノベーションをもたらす医薬品や治療法の開発に取り組んでいます。世界150ヵ国以上において、獣医師、ペットオーナー、畜産家、そして政府当局に対し、幅広い革新的な製品ポートフォリオとサービスを提供し、コンパニオンアニマルと産業動物の健康と幸福の向上に寄与しています。
私たちはアニマルヘルス業界のグローバルリーダーとして、株式を公開しないベーリンガーインゲルハイムの独立した企業形態により、長期的視野を維持しています。
動物と人の命は、深く複雑に結びついており、動物が健康であれば、人間も健康でいられると信じています。アニマルヘルス事業とヒト用医療用医薬品事業におけるシナジーにより、イノベーションを通じて価値を提供し、動物と人の健康と幸福に寄与すべく邁進しています。
ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルスの詳細:
https://www.boehringer-ingelheim.com/animal-health/about-animal-health-business-unit
(ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス)
https://www.boehringer-ingelheim.com/jp/animal-health
(ベーリンガーインゲルハイム アニマルヘルス ジャパン)
ベーリンガーインゲルハイムについて
ベーリンガーインゲルハイムは、世代を超えて生活を変革する画期的な医薬品や治療法の開発に取り組んでいます。研究開発主導型のバイオ製薬企業のリーディンクカンパニーとして、アンメットメディカルニーズの高い分野において、イノベーションによる価値の創出を目指しています。1885年の創立以来、ベーリンガーインゲルハイムは、株式を公開しない独立した企業形態により長期的かつサステナブルな視点を維持しています。ヒト用医療用医薬品と、アニマルヘルスの2つの事業分野において、53,000人以上の社員が世界130ヵ国以上で事業を展開しています。
詳細は、下記をご参照ください。
https://www.boehringer-ingelheim.com/
(ベーリンガーインゲルハイム)
https://www.boehringer-ingelheim.com/jp/
(日本ベーリンガーインゲルハイム)
https://annualreport.boehringer-ingelheim.com/2022/
(アニュアルレポート 英語)