スペソリマブが膿疱性乾癬の急性症状の再燃抑制に関する主要評価項目と主な副次的評価項目を達成
- スペソリマブのEFFISAYILTM 2試験において、膿疱性乾癬(GPP)の急性症状を最長48週間にわたり有意に抑制することが示された1,2
- この結果は、成人の急性期GPP患者にスペソリマブを投与し、膿疱および皮膚症状の速やかかつ持続的な改善が認められたEFFISAYILTM 1試験のデータを支持する3
- GPPは、急性症状の発現が予測不能な希少な全身性皮膚疾患であり、病態の機序および重症度の両面で尋常性乾癬とは異なる4
報道関係者向け情報
このホームページでは、国内の報道関係者の方々を対象に、ベーリンガーインゲルハイムジャパングループ各社の情報ならびに関連情報をご提供しています。一般の方に対する情報提供を目的としたものではありませんのでご了承ください。
当プレスリリースについて
この資料は、ドイツのベーリンガーインゲルハイム(Boehringer Ingelheim GmbH)が1 月30 日に発表したプレスリリースをもとに日本語に翻訳したものです。なお、日本の法規制などの観点から一部、削除、改変または追記している部分があります。この資料の内容および解釈については英語のオリジナルが優先することをご了承ください。
2023年1月30日 ドイツ/インゲルハイム
EFFISAYILTM 2試験では、抗IL-36Rモノクローナル抗体であるスペソリマブが青少年および成人の膿疱性乾癬(GPP)の急性症状を最長48週間にわたり抑制することが示され、主要評価項目と主な副次的評価項目が達成されました1,2。安全性プロファイルは、スペソリマブに関して新たな懸念を要する報告は確認されませんでした。
ベーリンガーインゲルハイムのヒューマンファーマビジネスユニット担当取締役のカリン・ブルヨンは、次のように述べています。「大変な痛みを伴うGPPの急性症状は、突然発症して急速に悪化し、緊急入院を余儀なくされる場合もあるため、患者さんは将来について不安を抱いています。EFFISAYILTM 2試験の結果は、スペソリマブがGPPにおける急性症状の再燃を抑制する可能性を支持するものであり、患者さんが、病気に左右されることなく今後の生活を送る上での、大きな支えとなるでしょう。年内にデータを発表し、この結果を各国の規制当局と共有していきます」
GPPは、尋常性乾癬とは臨床的に区別される希少な皮膚疾患です4。GPPの急性症状は、患者さんのクオリティオブライフに大きな影響を及ぼし、心不全、腎不全、敗血症などの生命を脅かすおそれのある深刻な合併症につながることがあります4。
スペソリマブはスペビゴ®点滴静注450mgとして販売されており、日本においては、成人におけるGPPの急性症状の改善の効能・効果で2022年9月製造販売承認を取得しました。
スペソリマブについて
スペソリマブは、GPPを含む複数の自己炎症性疾患の病因に関連することが明らかになっている免疫系のシグナル伝達経路であるインターロイキン36受容体(IL-36R)の作用を阻害する新規ヒト化選択的抗体です4,6,7。スペソリマブは、米国、日本、中国、欧州連合(EU)を含む複数の国において、成人におけるGPPの急性症状に対する治療薬として規制当局の承認を取得しています8,9。
本剤は、検出力のある無作為化プラセボ対照試験で、急性期GPPの治療として検証されたIL-36経路を特異的に標的とする初の治療薬です。スペソリマブの詳細なデータは、GPPの急性症状の再燃抑制に関するEFFISAYILTM 2試験の最終結果を含め、年内に発表される予定です。スペソリマブは、他のIL-36が病態に関わる皮膚疾患の治療薬としても、研究が進められています10。
EFFISAYILTM臨床試験プログラムについて
EFFISAYILTM臨床試験プログラムには、以下の試験が含まれます。
•EFFISAYILTM 1試験:スペソリマブの投与により、急性期GPP患者における膿疱および皮膚症状の速やかな改善が認められ、12週間にわたって持続することが示されました3。この結果は、米国、日本、中国、欧州連合(EU)を含む主要市場で、成人におけるGPPの急性症状に対する初の治療薬としてスペソリマブ(製品名:SPEVIGO®)が承認される際の裏付けとなりました8,9。
•EFFISAYILTM 2試験:青少年および成人におけるGPPの急性症状の再燃抑制およびGPP症状の持続的なコントロールを目的としたスペソリマブ皮下投与による維持療法の有効性と安全性を評価する多施設共同無作為化二重盲検プラセボ対照第IIb相試験です1,2。
•EFFISAYILTM ON試験:以前にスペソリマブの試験を完了したGPP患者において、スペソリマブの長期的な安全性と有効性を評価する試験です5
EFFISAYILTM 2試験およびEFFISAYILTM ON試験の結果は、年内に発表される予定です。
ベーリンガーインゲルハイムについて
ベーリンガーインゲルハイムは、今日そして次世代にわたり、暮らしを変革する画期的な医薬品や治療法の開発に取り組んでいます。研究開発主導型のバイオ製薬企業のリーディンクカンパニーとして、アンメットメディカルニーズの高い分野において、イノベーションによる価値の創出に日々取り組んでいます。1885年の創立以来、ベーリンガーインゲルハイムは、株式を公開しない独立した企業形態により長期的視野を維持しています。医療用医薬品、アニマルヘルスおよびバイオ医薬品受託製造の3つの事業分野において、52,000人以上の社員が世界130ヵ国以上の市場で事業を展開しています。
詳細は、下記をご参照ください。
https://www.boehringer-ingelheim.com/
(ベーリンガーインゲルハイム)
https://www.boehringer-ingelheim.jp/
(ベーリンガーインゲルハイム ジャパン)
https://annualreport.boehringer-ingelheim.com
(アニュアルレポート 英語)
References
- Morita A, Choon SE, Bachelez H et al. Design of EffisayilTM 2: A randomized, double-blind, placebo-controlled study of spesolimab in preventing flares in patients with generalized pustular psoriasis. Dermatol Ther (Heidelb) (2023) 13:347–359.
- A study to test whether BI 655130 (spesolimab) prevents flare-ups in patients with generalized pustular psoriasis. www.clinicaltrials.gov/ct2/show/study/NCT04399837?term=Boehringer. Last accessed January 2023.
- Bachelez H et al. Trial of spesolimab for generalized pustular psoriasis. NEJM. 2021;385:2431-40.
- Crowley JJ, et al. A brief guide to pustular psoriasis for primary care providers, Postgraduate Medicine. 2021;133(3):330-344.
- Effisayil ON: An open-label, long term extension study to assess the safety and efficacy of spesolimab treatment in patients with generalized pustular psoriasis (GPP). https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03886246?term=Effisayil&draw=2&rank=1. Last accessed January 2023.
- Furue K, et al. Highlighting Interleukin-36 Signalling in plaque psoriasis and pustular psoriasis. Acta Derm Venereol. 2018;98:5–13.
- Bachelez H, et al. Inhibition of the Interleukin-36 Pathway for the Treatment of Generalized Pustular Psoriasis. N Engl J Med. 2019; 380:981-983.
- Federal Drug Administration. New Drug Approvals for 2022. Available at: https://www.accessdata.fda.gov/drugsatfda_docs/label/2022/761244s000lbl.pdf. Accessed January 2023.
- EC approval statement (data on file).
- A study to test whether spesolimab helps people with a skin disease called hidradenitis suppurativa. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT04762277.January 2023.
- Navarini AA, et al. European consensus statement on phenotypes of pustular psoriasis. JEADV. 2017;31:1792-1799.
- Hanna M, et al. Economic burden of generalized pustular psoriasis and palmoplantar pustulosis in the United States. Curr Med Res Opin. 2021. 37(5):735-742.
- Augey F, et al. Generalized pustular psoriasis (Zumbusch): a French epidemiological survey. Eur J Derm. 2006; 16(6):669-673.
- Ohkawara A et al. Generalized pustular psoriasis in Japan: two distinct groups formed by differences in symptoms and genetic background. Acta Derm Venereol. 1996 Jan;76(1):68–71.
- Jin H, et al. Clinical features and course of generalized pustular psoriasis in Korea. J Dermatol. 2015; 42(7):674-678.
- Puig L, Choon SE, Gottlieb AB, et al. Generalized pustular psoriasis: a global Delphi consensus on clinical course, diagnosis, treatment goals, and disease management. J Eur Acad Dermatol Venereol. 2023 Jan 6. doi: 10.1111/jdv.18851.